行政書士試験で使えるテキスト暗記法


 

行政書士の試験勉強ではテキスト(参考書)を使いますが、その内容や重要事項を暗記(覚える)ことが大切です。
しかしどうやって暗記すれば良いのかわからない、暗記が苦手、という人は多いと思います。
そこで今回は行政書士試験のテキストの暗記について解説していきます。

 

 

 

 

 

 

 

テキストを暗記する前に

 

 

テキストをすべて覚えるのは不可能

 

まず、最初に言っておきますが、そもそもテキストの内容を全て覚えるというのは不可能です。
人間の脳には限界があります。
例え、どんなに頑張ったとしても、テキストの内容をすべて覚えるのは無理ですので、すべてを覚えようとするのはやめましょう。
(なかには覚えてしまうすごい人もいるかもしれませんが)
試験勉強において完璧主義は良くありません。
大事なのは完璧に覚えることではなく試験に合格することです。
そこを間違わないように。

 

 

よくある失敗

 

よくある失敗として、テキストの内容を一字一句、完璧に覚えようとすることです。
これは非常に効率が悪いし、コスパも良くありません。
逆に勉強がつまらなくなりモチベーションを下げる危険性もあります。

 

これらを踏まえて頂いた上で、テキストの暗記法について解説していきます。

 

 

 

 

テキストの目次を暗記する

 

 

え?目次??

 

と思われた方もいるでしょうが、目次を覚えることはもはや常識と言っても過言ではない勉強法です。
目次を覚えればテキストの勉強の半分は終わったと言ってもいいくらいです。

 

目次を暗記することで具体的にどんなメリットがあるかというと、簡単に言えばアウトプット(思い出す)しやすくなります。
目次とはテキストの内容を凝縮したものです。
なので目次を暗記するとテキスト全体の内容をつかむことができます。
すると何がどこに、どんな内容が書かれているのかがわかります。
この作業をしておくことが大切なのです。

 

目次を覚えることは例えるなら引き出しが整理された記憶の箱を作っているようなものです。

目次という箱を作り、そこに知識を入れていく
そうすると記憶を引き出しやすくなるのです。
試験の時も、「あのテキストのこの辺に書いてあったことだ」と記憶を復元しやすくなります。
反対に記憶の箱を作っておかないと、机の上に乱雑に書類が置かれているような状況となってしまいます。
どこにどの記憶があるかわからず、覚えているのに記憶が引き出せず脳も混乱してしまいます。

 

 

目次の覚え方

 

特に難しいことをする必要はありません。
通常の暗記の方法と一緒です。
参考までに私がやった方法を紹介しておきます。

 

何も見ないで紙に書きだす
何も見ないで声に出す
目次の内容を解説する

 

テキストを勉強する前に、何も見ないで、その科目の目次を紙に書きだしました。
ついでにその目次ごとに、どんな内容が書かれているかも書き出します。
別の日は、何も見ないで目次を声に出して言います。
これも、ついでにどんな内容が書かれているか解説します。
これを繰り返していると1〜2週間ぐらいで、ほぼ完璧に暗記できます。

 

 

注意点

 

「目次を覚えよう」と言うと何が何でも完璧に覚えようとする人がいますが、完璧にする必要はありません。
目次からは出題されませんから(笑)
なんとなくで良いので、あまり気構えずにやりましょう。
それでも十分覚えられます。

 

 

全体を一気に読むと暗記しやすい

 

通常、テキストで勉強するときは、1単元ごとに理解に努めながら勉強していくと思います。
しかし1単元ごとに区切って読んでしまうと、全体像がつかめません。
法律の科目は、その全体像を把握することで理解できることが多くあります。
従って最初は、ざっとで良いので1冊の本を読むように通して読んでください。
そういうものなのかという理解レベルで構いません。
そうすることで、その科目の全体像を把握することができます。
どこにどんなことが書かれているかがわかるようになります。
この読み方のほうが暗記しやすく、アウトプットもしやすいです。

 

 

7回以上読む

 

最初から完璧にテキストの内容を理解するのは難しいものです。
というか不可能です。
法律は独特な言い回しがあり、慣れないと理解がしづらいものが多いです。

 

従って最初から理解する必要はありません。
立ち止まらずに繰り返しテキストを読みましょう。
繰り返し読むことで徐々に理解が深まっていきます。
この時もじっくり読む必要はありません。
本を読む感覚でさらっと読んでください。

 

できれば7回以上テキストを読むことをおすすめします。
最初は読んでもほとんど理解できないと思いますし、理解できないことを暗記するのも難しいでしょう。
しかし、なんとなくで構いません。
分量や範囲、全体像を把握する感覚で読み進めてください。

 

中盤からいきなり理解が深まります。
読み流していた部分も理解できるようになり、知識が頭の中に蓄えられ暗記しやすくなっていきます。

 

6〜7回目にはさらに細かい部分まで理解できるようになります。
この時には見出しをみて、何が書かれているかがわかるようになります。

 

 

 

暗記は覚えるより思い出す

 

 

暗記というと覚えることに目が行きがちですが、実は覚えることよりも思い出すことのほうが重要です。
思い出す作業をすることで記憶の通り道ができてアウトプットしやすくなるからです。

 

テキストを読んだら一回閉じて、どこにどのような内容が書かれていたか思い出しましょう。
これをテキストを読むたびに繰り返します。
また普段の生活の中でも、時間が空いたときに思い出します。

 

 

思い出す訓練をする

 

暗記するために意図的に思い出す場面を作って訓練をしましょう。
意図的にです。
思い出す作業にも訓練がいるからです。

 

試験の時はみなさん暗記したことを何とか思い出そうとしますよね。
「ああ、これ何だったっけ」
「思い出せそうで思い出せない」
そんな経験は誰しもあると思います。

 

これは訓練していないから思い出せないのです。
練習の時にできないことは本番でも出来ません。
むしろ、練習のときに出来ていたことが緊張などから本番でできないということはあります。
だから本番でも思い出せるように普段から思い出す練習をしておく必要があるのです。

 

 

覚えた内容を解説する

 

テキストで覚えたことや暗記した内容を人に解説します。
相手がいなければ、そのつもりで解説すればOKです。

 

人に解説するというのも思い出す訓練になります。
順序立てて、わかりやすいように説明しなければならず非常に頭を使います。
相手が理解できなければわかりやすい例えを用意したりします。
知識を思い出そう(アウトプット)として、頭がフル回転します。
こうすることで理解度が一気に深まり、より一層、記憶に定着します。
人に解説するということは自分がきちんと理解していなければできない作業です。
なので自分の記憶が曖昧なところや理解不足な部分もすぐにわかります。
自分の理解不足な部分は意外と気づかないものです。
すると、次にテキストを読んだときの吸収力が違います。

 

また声に出すという違う刺激を与えることも記憶の定着に良いです。
人は様々な刺激があったほうが記憶に残りやすいからです。
これに似たようなことですが歩き回りながら覚えるのもおすすめです。

 

 

完璧にこだわらない

 

思い出せないからといって落ち込む必要はありません。
それが普通です。
最初から完璧に覚えれる人はいません。
なんとなく覚えて、なんとなく思い出す。
暗記は、この作業を繰り返していくことが大事です。




重要事項を紙に殴り書きで暗記

 

 

紙に書いて暗記するという方法もあります。
適当でいいのでテキストを読みながらいらない紙に重要事項や気になったことを書き殴ります。
これは複数の作業や刺激があったほうが記憶に定着しやすいからです。
綺麗に書く必要はありません。
メモ感覚で、それこそ書き殴りましょう。

 

そしてテキストを読んだあと、書き殴った字を見て、その内容を思い返します。
こうすることで次回、テキストを読んだ時により一層、その箇所を注意深く読むことができます。

 

 

アンダーラインは引かない

 

テキストを勉強していく上でマーカーなどでアンダーラインを引いて勉強する人も多いと思います。
しかし、個人的にはおすすめしません。
何故かというと、勉強を始めたばかりの人にはどこが重要なのか、はっきりわからないからです。

 

よくいるのが、色々とアンダーラインを引きすぎてしまう人。
何が本当に重要かわからないので色んな箇所に引いてしまうんですね。
これも重要そうだ
あれも重要そうだ、と。
そうすると、それこそ何が重要かがわからなくなります。
アンダーラインを引くなら、紙に書いたほうが良いです。

 

また重要事項を赤ペンでマークして緑シートで隠す勉強方法もありますね。
これはこれである程度の成果がありますが、前後の内容から答えを推測できてしまうので、あまりおすすめしません。

 

 

 

最後に

 

 

人の脳は他人とそれほど能力の差はないと言われています。
つまり能力の差は、持って生まれたものではなく、鍛え上げた結果です。

 

勉強において、最も難しいのが続けること。
多くの人が勉強の方法を調べ、とりあえずはやってみます。
(なかには、調べて終わりという人もいるかもしれませんが…)
しかし、最後まで続けられるという人は一握りしかいません。

 

継続して勉強ができる

 

これが本当の才能なんだと思います。




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