行政書士試験には捨て問が存在します。
一般的にはほとんどの受験生が解けないような難解な問題のことです。

 

今回は行政書士試験に出題される捨て問と捨て科目について解説していきます。

 

 

 

 

捨て問とは?

行政書士試験には「捨て問」と言われる問題が出題されます。
これはほとんどの受験生が解けないような難解な問題のことです。

 

このような問題が出題される意図としては、合格者数の調整のためであると思われます。
公表はされていませんが、行政書士試験の合格者は毎年4,000〜6,000人なので、これくらいに収まるよう調整されていると考えられます。
そこで難解な問題を出題することで、得点を低く抑えることができ、またその問題に時間がかかれば他の問題にかけれる時間がなくなり、結果、基準点に達しない受験生が出てくるというわけです。
このような問題は多くの受験生が解けないため、解かなくていい問題いわゆる「捨て問」と言われています。

 

 

 

捨て問の見極め方

 

では、どのような問題が捨て問に該当するのか?

 

明らかにわかるような問題もありますが、集中して解いている最中にはなかなかわかりづらいものです。

 

そこで目安となるのが時間です。
行政書士試験は時間との闘いでもあります。
試験問題は全部で60問あり、試験時間は180分です。
単純計算で1問あたり3分で解かなければなりません。
マークする時間や見直しの時間を考慮するともう少し早く解く必要があります。
従って、捨て問に該当するかは、この3分という時間がひとつの目安となるでしょう。

 

 

 

捨て問への対処法

 

では捨て問への対処はどうしたらよいのか。

 

上記のように3分以上かかりそうな問題があったとしても本当に捨ててはいけません。
そのような問題でも択一式であれば正解できる可能性はゼロではないからです。

 

まず、最後に見直す時間を10〜15分ほど確保してください。
択一式の場合、選択肢が5つあります。
その中で、これは違うなというのがあるはずです。
まずはそういう選択肢を除外していきます。
そして最終的に残った選択肢のうちから、これが正解だろうと思われるものをとりあえず選んでおき、次の問題へ取り掛かりましょう。
全ての問題を解き終わったら見直す時間を使って、再度、正解を導き出します。
もし、それでもわからなかったら最初に選んだ選択肢を選びましょう。
こうなってくると勘に頼るしかありませんが、直感的に選んだ最初の選択肢が正解である確率が高いと言われています。




捨て科目について

 

上記までは「捨て問」について解説してきましたが、「捨て科目」と呼ばれるものも存在します。
それは商法です。
行政書士試験の概要では試験科目は以下の通りです。

「行政書士の業務に関し必要な法令等」(出題数46題)
憲法、行政法(行政法の一般的な法理論、行政手続法、行政不服審査法、行政事件訴訟法、国家賠償法及び地方自治法を中心とする。)、民法、商法及び基礎法学の中からそれぞれ出題し、法令については、試験を実施する日の属する年度の4月1日現在施行されている法令に関して出題します。

 

「行政書士の業務に関連する一般知識等」(出題数14題)
政治・経済・社会、情報通信・個人情報保護、文章理解

しかし、商法と記載されていますが実際には会社法からも出題されます。
商法と会社法は条文だけでも膨大な量になります。
その膨大な量の割には毎年5問程度しか出題されません。
つまり勉強した割には得点に繋がりにくいということです。
だったら商法は初めから勉強せずにその時間を他の科目に充てた方が良いという意見があります。
そんな理由から商法は「捨て科目」と言われているのです。

 

 

 

商法を捨て科目とするかどうか

上記のように、ある意味コスパが悪い商法ですが、捨て科目とするかは賛否両論あります。
単純に行政書士試験に合格したいだけなら商法を捨ててしまうのもアリです。
しかし、会社設立など行政書士業務の観点から言うと商法や会社法を勉強しておくのはメリットがあります。
行政書士試験に合格してから勉強すればいいという意見もありますが、行政書士試験で燃え尽きた後に再び勉強するのはかなりの気合いと労力が必要です。
だったら、行政書士試験への情熱を利用して受験時代に商法を勉強しておくというのも効率的と言えます。
これは個人の考えによるところが大きいので、ご自身で判断してください。

 

完全に捨ててしまうのではなく、基礎的な学習をしておくという方法もあります。
深入りしてしまうと勉強時間が足りなくなってしまうため、基礎的な学習と頻出分野に絞り勉強するのです。
商法からは5問程度しか出題されませんが、そのうち1つか2つでも正解できれば合格へと大きく近づきます。

 

 

 

記述式を捨てるのはナシ

 

記述式を捨てても良いのかという疑問がある人もいるかと思います。

 

結論から言うと、記述式を捨ててはいけません。
記述式は例年、1問20点、3問で60点という高い配点がなされています。
60点というと全体の得点の20%にも相当します。
これを捨ててしまうのは非常に勿体ないと言えます。
どうしてもわからないという場合でも、とりあえず何か書きましょう。
記述式は部分点が貰えるので、何点から得点できる可能性があります。
その数点が合否をわける結果となるかもしれません。




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