行政書士試験には足切りと呼ばれる制度が導入されています。
一般的な足切りとは一定の基準に満たない者を切り捨てることを言い、大学入試の二段階選抜が有名です。
行政書士試験は二段階選抜ではありませんが、これに似た足切りが存在します。
足切りをきちんと理解して十分な対策を講じていきましょう。

 

 

 

 

 

 

そもそも足切りとは?

 

 

足切りとは一般的に一定の基準に満たない者を切り捨てることを言い、大学入試の二段階選抜などがあります。
二段階選抜とは、一次試験の点数が基準点に満たない受験生を二次試験の受験対象者から除外することです。
一次試験の点数が基準点に満たなければ、二次試験を受験することすらできず、その場で不合格が確定してしまいます。
センター試験を利用する大学の一部がこの方式を採用しています。

 

行政書士試験は二段階選抜ではありませんが、これに似た足切りが存在します。

 

 

 

行政書士試験の足切り

 

行政書士試験における足切りとは一定の要件を満たさなかった場合、その時点で不合格が確定してしまう制度のことです。

 

行政書士試験研究センターによると合格基準点として次の要件のいずれも満たした者を合格とするとしています。

 

(1)行政書士の業務に関し必要な法令等科目の得点が、満点の50パーセント以上である者(例年通りであれば122点以上)
(2)行政書士の業務に関連する一般知識等科目の得点が、満点の40パーセント以上である者(例年通りであれば24点以上)
(3)試験全体の得点が、満点の60パーセント以上である者(例年通りであれば180点以上)

 

この(1)〜(3)までの全ての要件を満たすと合格となりますが、どれかひとつでも満たせなかった場合、そこで不合格となってしまいます。
一般的に行政書士試験の足切りは、これらのことが言われています。

 

 

 

足切りで記述式が採点されない!?

 

行政書士試験の足切りはもうひとつの解釈が存在します。
それは一定の基準点に達しないと記述式が採点されないというものです。

 

行政書士試験研究センターのHPには

択一式問題の採点を完了した段階で、記述式問題の採点結果にかかわらず合格基準を満たしていないと認められる場合には、記述式問題の採点を行わないことがあります。この場合は、合否通知書に記述式問題の採点を行わなかった旨を記載します。

とあります。
合否通知書には点数は記載されず「**」(アスタリスク)が表記されています。
通知書には備考として

記述式の得点表示「**」は採点を行っていないことを表します(記述式については、択一式の得点が一定以上の方を採点対象としています)。

と記載されています。

 

記述式が採点されない行政書士試験の足切りは次の2つが考えられます。

 

@記述式を除く択一式が120点未満だった場合に対する足切り

 

A一般知識科目が24点未満だった場合に対する足切り

 

Aについては行政書士試験研究センターの合格基準点と合致するので問題ないと思います。
一般知識で24点未満だった場合、その時点で不合格が確定するので記述式は採点されません。
@はどういうことかというと、まず記述式の配点は例年通りであれば60点です。
記述式を除く択一式(法令科目と一般知識の両方)が120点未満の場合、記述式で満点の60点を取っても試験全体の得点が180点に達しないので、この場合も記述式は採点されないと考えられます。

 

記述式は人の手で採点を行う必要があり手間と労力がかかるため、こうした措置が取られていると思います。

 

採点の行程は恐らく以下の通りです。

 

1. マークシートの部分を機械で読み取る

 

2. 一般知識の点数が24点未満ははじかれる

 

3. マークシートの点数が120点未満ははじかれる

 

4. 残ったものを手作業で記述式の採点をする

 

この行程の2と3が足切りです。

 

(1)行政書士の業務に関し必要な法令等科目の得点が、満点の50パーセント以上である者(例年通りであれば122点以上)
(2)行政書士の業務に関連する一般知識等科目の得点が、満点の40パーセント以上である者(例年通りであれば24点以上)
(3)試験全体の得点が、満点の60パーセント以上である者(例年通りであれば180点以上)

 

合格基準点の要件である上記の(1)や(3)も足切りと言っている人もいるため、混乱している人もいるようです。
ちょっとややこしいですが、合格基準点である(1)と(3)を足切りと呼ぶよりも、足切りという言葉の本来の意味からすると記述式が採点されない@とAの場合を行政書士試験の足切りと解釈するのが良いかなと思います。




足切りの具体例

 

法令科目【160点】←記述式の60点を引いて
一般知識【20点】←一般知識の基準点に達していない
合計【180点】
合計点が180点を超えていても一般知識の足切りで記述式は採点されない

 

法令科目【63点】←記述式の60点を引いて
一般知識【56点】←満点
合計【119点】←記述式で60点取っても合格基準点に届かない
足切りで記述式は採点されない

 

法令科目【95点】←記述式の60点を引いて
一般知識【24点】←足切り回避
合計【119点】←記述式で60点取っても合格基準点に届かない
足切りで記述式は採点されない

 

ちなみに。
お気づきの方もいると思いますが、法令科目が合格基準である122点でも、不合格となってしまいます。

 

法令科目【122点】←記述式の点数を含めて
一般知識【56点】←満点
合計【178点】←合格基準点に届かない

 

法令科目が122点の場合、一般知識で満点の56点を取っても総得点が178点で合格基準点に達しません。
つまり法令科目は事実上、124点以上得点しなければ合格できないことになります。

 

 

 

記述式に足切りラインはあるのか?

 

記述式自体には足切りはありません。
行政書士試験の記述式は法令科目に含まれていて、法令科目全体で122点以上(事実上124点以上)得点することが要件なので、仮に記述式が0点でも大丈夫です。

 

しかし、記述式は3問で60点という高い配点です。
法令科目は244点なので約25%は記述式の配点ということになります。
理想としては記述式を除いて180点以上得点できれば安心なのですが、現実としては記述式が0点で合格するのは難しいと思います。

 

記述式は20〜30点

 

その他の法令科目は120〜140点

 

一般知識は24〜32点

 

この得点範囲がおおよその目安となると思います。




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