行政書士は女性が向いている職業だと思います。
開業し専門性を活かして活躍している方も多くいますし、就職して安定した年収を得ている方もいます。
女性の割合が少ない行政書士の世界ですが、これから益々、需要と活躍の場は増えていくと考えられます。
行政書士の女性の割合
平成30年5月末日現在、女性行政書士の数は6,568人です。
行政書士全体の人数が47,434人なので、女性の割合は約14%となります。
私が所属する行政書士会でも、女性の数は1割程度なので、どこの行政書士会でも概ねこれくらいの数だと思われます。女性行政書士の割合は少ないと思っていましたが、こうして見てみると改めて少ないですね。
女性行政書士でも活躍できる?
女性行政書士でも活躍できるのか?という書き方をすると女性蔑視のように思われるかもしれませんが、女性の少ない業界なので、こういった疑問を持たれる方もいるかと思います。
もちろん、女性でも行政書士として活躍できますし、実際に活躍している女性行政書士は沢山います。
これは個人的な意見ですが、男性よりも女性の方が行政書士として活躍できるのではないかとも思っています。女性が行政書士に向いていると思う理由は様々ありますが、その一番の理由はコミュニーケーション能力の高さです。行政書士はデスクワークのイメージが強い方も多いかと思いますが、実は顧客とやりとりや移動も多く、アクティブな職業です。
また、行政書士事務所を開業するとなると、1人何でもこなさなければなりません。もちろん営業もします。また、お客様だけでなく、官公署の方ともやりとりをします。
士業は先生と呼ばれることあって偉そう?にする人もいるかもしれませんが、私は士業もサービス業だと思っています。サービス業にまず必要なのはコミュニーケーション能力です。お客様の要望を聞き、それを叶えるために関係各所と連携していくにはコミュニーケーション能力が大事になってきます。その点、女性はコミュニーケーション能力に長けている人が多いと感じます。
また女性の方が、これから行政書士として頑張っていこうという人が多いように思えます。やる気もあって人当たりも良く、コミュニーケーション能力も高い女性のまわりには自然と人が集まってきます。これは女性、男性関係ないですが、上記のような人は先輩行政書士からも応援されます。
女性でも行政書士を開業できるの?
行政書士資格は独立開業型の資格と言われています。そのため、行政書士資格を取得すると開業すると人がほとんどです。
開業と言うと、とても大変そうなイメージがあるかと思いますが、行政書士事務所は自宅でも条件をクリアすれば開業できます。なので、まず最初は軌道に乗るまで自宅で開業するのもありです。自宅なら子育てしながら、業務をすることもできますし、家事などしながら業務することも可能です。
開業費用も飲食店などに比べると安いです。個人差はありますが、開業するだけなら登録料も含めて40万円ほどでできると思います。
開業するということは、何でも大変ですが、行政書士は比較的、開業しやすい業種ではないでしょうか。
事務所に就職はあり?
前述していますが、行政書士は独立開業型の資格と言われています。
また行政書士事務所の求人というのは弁護士事務所や司法書士事務所などと比べると多くありません。そのため、行政書士事務所に就職するは結構難しいです。
しかし、少しずつではありますが、行政書士法人が増えてきたこともあって、求人も増えてきているのではないかと思います。従って、最初から諦める必要はありません。もし求人情報に希望するような事務所がなければ、事務所に直接聞いてみるのも良いと思います。行政書士を募集しているのは求人情報を出している事務所だけではありません。求人情報を表に出していないけど、人を雇用したいと考えている事務所もあります。
また、その事務所では募集していなくても、他の事務所で募集している場合もあり、そこから紹介してくれることもあります。
女性行政書士の年収とは?
私が試算した行政書士の平均年収は400〜900万円ほどです。
では女性と男性で平均年収は変わってくるのか?
これに関して詳細なデータはありませんでした。個人的な意見では女性だから男性だからという理由で年収に変わりはないと思います。
しかし、もしかしたら女性の方が平均年収は低いかもしれません。というのも女性行政書士のなかには子育てをしながら業務をしている方もおり、その場合、業務にかけられる時間も限られてくるからです。
つまり、どれだけ業務に時間をあてられるかということで変わってくるので、女性だから、男性だからという理由で年収が変わってくることはないでしょう。
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女性行政書士の専門分野は?
女性の行政書士が専門とする分野で多いのは民事系です。例えば、遺言、相続、離婚、外国人関係といったところです。
反対に許認可系は少ないように思えます。
何を専門分野とするかは個人の自由ですが、私個人の意見としては、許認可系の女性行政書士がもう少し増えても良いかなと思います。ただでさえ、男性の比率が高い行政書士の世界で、許認可系はさらに男性比率が高いです。新しいものを受け入れない業界や流動性がない業界は衰退していく可能性があります。
行政書士業界の発展や日本社会の発展のためにも、女性らしい発想やサービスを許認可系の業務にも取り入れていくべきだと思います。
さて、いかがでしょうか。
行政書士はまだまだ男性社会です。
しかし、だからこそ女性の需要が高いと思われます。同性だから依頼しやすいといった面もあるでしょうし、女性だからできるきめ細かいサービスもあるはずです。
女性の社会進出が当たり前の世の中になり、女性が働きやすい環境が整ってきましたが、まだまだ足りない部分もあります。そこを補い、さらなる女性活躍の場を提供していくのも女性行政書士の担いとなっていくと考えられます。
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