行政書士を開業したあともサラリーマンを続ける兼業という選択肢もあります。
行政書士を開業してもすぐには仕事が来るとは限らないためです。
また行政書士と兼業でサイドビジネスをおこなっている先生も意外に多いと思います。
これから行政書士を目指す人や開業を考えている人によっては兼業を考えている人もいるかと思います。
そこで今回は行政書士とサラリーマンの兼業について解説していきます。

 

 

 

 

行政書士は兼業禁止?

 

 

そもそも行政書士は兼業を禁止されていないのか、兼業で他に何かをすることは出来るのでしょうか。
結論から言うと、行政書士は兼業を禁止されておらず、兼業を禁止する法律や規則もありません。
事実、行政書士と他士業を兼業で開業している先生もいます。
また、他に事業をしながら行政書士をしている先生や、サラリーマンとして勤務しながら行政書士をしている先生もいます。

 

 

勤務先は兼業OK?

 

行政書士とサラリーマンを兼業する場合、行政書士会は兼業が可能であっても勤務している会社側は兼業や副業が可能かどうかを確認する必要があります。
通常は副業を禁止している企業が多いです。
しかし、最近では副業を許可している企業も出始めているようです。

 

 

 

 

兼業には誓約書が必要?

 

兼業には誓約書が必要になる場合があります。
東京都行政書士会によると行政書士業とは別に法人に勤務する場合は誓約書が必要となります。

 

法人等に勤務しており、事務所は別の場所に設ける場合の誓約書
「東京都行政書士会 登録・入会のご案内」より

 

兼業を考えている人は所属する行政書士会に確認しましょう。

 

 

兼業行政書士のメリット

 

 

収入が安定

 

行政書士とサラリーマンの兼業の一番のメリットは、収入が安定することです。
行政書士を開業しても、すぐには仕事が来ません。
収入が安定するまで時間がかかるでしょう。
その間の生活や事務所運営の費用を確保する必要があります。

 

 

研修会に参加できる

 

行政書士登録をしておくと、行政書士会が開催する研修会に参加することが出来ます。
また、支部の研修会や活動にも参加できるというメリットもあります。
なので取り敢えず登録してしまうのも手です。
兼業として様々な研修会や活動に参加し、行政書士業務を覚えていき、営業活動もおこなうことで廃業リスクを最小限に抑えることができます。

 

 

宣伝できる

 

兼業行政書士のメリットは行政書士としての宣伝がおこなえることです。
開業せずとも開業準備中として宣伝することは出来ます。
しかし、開業準備中の状態よりもやはり開業した状態での宣伝のほうが効果が高いでしょう。
ならば兼業行政書士として開業して宣伝するのも良いと思います。

 

 

 

兼業行政書士のデメリット

 

 

成功まで時間がかかる?

 

行政書士とサラリーマンを兼業するデメリットは事務所運営を軌道に乗せるのに時間がかかる可能性があるということです。
兼業の場合、単純に行政書士業務にかける時間が減るためです。
専業行政書士がかけられる時間の1/3程度の時間になるでしょう。
そのため専業で開業した行政書士よりも遅れをとってしまう可能性があります。

 

 

行政書士業務がやりづらい

 

行政書士の業務は許認可申請などがメインです。
許認可申請は官公署におこなうため、平日の昼間に申請しなければなりません。
なので、平日の昼間に動くことができないサラリーマンの場合は行政書士業務に支障が出る可能性があります。
また、依頼の電話を受けたり顧客への連絡も、昼間におこなうことが多いため、サラリーマンとの兼業ではしづらいでしょう。




行政書士兼業サラリーマンでも良いと思う

 

 

専業行政書士ではなく兼業行政書士となることについては様々な意見があります。
専業行政書士にならなければ成功できない
兼業行政書士は業務が出来ないから意味がない

兼業行政書士に対してネガティヴな意見もあります。
しかし、初めは行政書士とサラリーマンの兼業でも良いと思います。
成功するかどうかわからないのに博打を打つようなことはできない、という人もいるでしょう。
もし、開業するためには必ずサラリーマンを辞めなければならない、というのなら話は別ですが、そうではないので、無理をして専業になることはないと思います。
取り敢えずは兼業行政書士で、行政書士の業務を覚えつつ営業活動を展開していく。
少しずつ受注を増やしていき、行政書士一本でいけそうならば専業行政書士となる。
こういった道も良いと思います。
むしろ、家族がいる人はこういった現実的な方法を選ぶことは自然なことでしょう。
初めは行政書士業務よりもサラリーマンがメインだとしても、次第にサラリーマンよりも行政書士業務が忙しくなってくれば、専業行政書士となることも可能です。

 

 

 

 

兼業行政書士は意外と多い?

 

行政書士以外にも仕事を持つ兼業行政書士は少なくありません。
家業を継ぎながら行政書士をしている人
不動産業を営みながら行政書士をしている人
講師をしながら行政書士をしている人

 

これからの時代はひとつの仕事にこだわることはないと思います。
時代は流れは益々早くなり、仕事や職業が今後どのように変化していくかはわかりません。
そんな時代のリスクマネジメントとしては複数の仕事を持つことが大切になってくるでしょう。




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