行政書士試験を合格するにはスケジュールが重要となってきます。
特に独学の場合、自分でスケジュールを立てなければならず、行政書士試験の経験がない人にとっては全体像がつかめず計画を立てるのが困難です。
そこで今回は行政書士試験の独学のスケジュールについて解説していきます。

 

 

行政書士試験はスケジュールが重要

行政書士試験に限らず、受験勉強においてはスケジュールが重要となってきます。
特に行政書士試験においてはスケジュールが重要であると感じました。
というのも行政書士試験の範囲は広く、その全てを網羅するのは困難だからです。
闇雲に勉強してしまうと勉強時間が足りず、不完全なまま本試験を迎えることになってしまいます。
従って重要な箇所は重点的に、そうでない箇所は切り捨てていく必要があり、そのためにはスケジュールが重要となるのです。

 

取捨選択のためにもスケジューリングは必要

 

しかし独学、特に独学初心者はスケジュールを立てるのが難しいものです。

 

予備校や通信講座ではスケジュール管理をしてくれたり、スケジュールの立て方を教えてくれます。
独学の場合はスケジュールも自分で立てなければなりません。
しかし、独学、特に初めて行政書士試験を受験する人は全体像がつかめないため、どんなスケジュールを立てれば良いかがわからないと思います。

 

 

おすすめ勉強スケジュール

それでは独学で行政書士試験を受験する人のために勉強のスケジュールを紹介します。
勉強期間については、それぞれありますが、ここでは1年間のスケジュールで解説していきます。

 

【勉強する科目の流れ】

  1. 基礎法学
  2. 憲法
  3. 行政法
  4. 民法
  5. 商法・会社法
  6. 一般知識
  7. 模試
  8. 本試験

大まかに言うと、勉強する科目の流れは上記の順序がおすすめです。

 

まず基礎法学から学びます。
基礎法学では条文の読み方や法律用語なども学びますので、ここでしっかりと学んでおけば後々の勉強が効率的になります。

 

次に憲法です。
憲法は学生時代にも勉強している科目なので馴染みがあると思います。
なので勉強がしやすく初めて行政書士試験の受験勉強をする人でも取り掛かりやすい科目なので基礎法学の次に学習しておくのがおすすめです。

 

憲法の次に行政法を勉強します。
憲法の次に民法を学ぶという順番もあります。
民法の方が初めて法律を学ぶ人にとっては勉強しやすいからです。
ただ、行政法は行政書士試験において最重要科目と言っても過言ではありません。
行政法からの出題数が一番多いからです。
行政法を制する者は行政書士試験を制すると言ってもよいでしょう。
従って、後で復習する時間をとっておくためになるべく早く学習しておきます。

 

行政法の次は民法です。
民法は行政法に次いで出題数が多い科目です。
なので民法も早めに学習しておきたい科目です。

 

民法の次は商法・会社法です。
商法・会社法は民法に匹敵するほど条文数が多い科目です。
しかし出題数は多くありません。
なので最初から商法・会社法は捨てて勉強しないという人もいます。
それも方法のひとつとしてありだとは思いますが、全く勉強しないのも勿体ないと思うので基礎的な事項や頻出問題、重要条文などに的を絞って短期間で勉強するのがおすすめです。

 

次に一般知識の勉強です。
一般知識も範囲が広いので、勉強しても勉強してもキリがありません。
そこで商法などと同様に勉強する箇所を絞って学習するのが良いでしょう。

 

そして重要なのは模試を受けることです。
各予備校では模試を実施しています。
この模試は、行政書士試験において重要な箇所やその年の試験委員を研究して提供しています。
また本試験の流れや雰囲気を感じることができます。
必ず受けておきましょう。

 

行政法と民法の順序は入れ替えてもOK



独学スケジュールの例

 

【11月】基礎法学
【12月】憲法
【1月〜2月】行政法
【3〜4月】民法
【5月】商法・会社法
【6月】一般知識
【7月】模試、行政法の復習
【8月】模試、民法の復習
【9月】模試、苦手分野の復習
【10月】模試、全体の復習
【11月】本試験

 

まず、ここでは11月から行政書士試験の勉強を始めて1年間勉強すると仮定して説明していきます。

 

【11月】
11月には基礎法学を学びますが法律を初めて勉強するという人は時間がかかると思うので1ヶ月、基礎法学の時間を取りました。
しかしできれば1ヶ月もかけずに勉強して欲しいところです。
基礎法学からの出題数は少ないので、ここで1ヶ月かけるのは勿体ないからです。

 

【12月】
次に憲法ですが、ここも1ヶ月確保しましたが、条文数は多くないので出来れば1ヶ月かけずに学習して欲しいところです。

 

【1〜2月】
行政法は2ヶ月確保しました。
行政法は行政書士試験において重要な科目なのでしっかりと学習しましょう。

 

【3〜4月】
民法も行政法と同様、重要な科目です。
そこで2ヶ月のスケジュールとしました。
しかし民法は条文数が多い科目なので2ヶ月では足りないかもしれません。

 

【5月】
商法・会社法は1ヶ月スケジュールを確保しましたが実際は1ヶ月もいらないでしょう。
商法・会社法は設問の出題数はそれほど多くありません。
なので実際は1ヶ月より短い期間で勉強するとことなるでしょう。

 

【6月】
一般知識は1ヶ月のスケジュールです。
一般知識は勉強しても得点が伸びにくい科目です。
自身の弱点や苦手科目を中心に深入りせずに勉強していきます。

 

【7月】
ひと通りの勉強を終えたところに模試をスケジュールに入れました。
模試は必ず受けて欲しいと思います。
模試を受けることで今の自身の実力を把握することができ、本試験のレベルを体感することができます。
そして行政法の復習をスケジュールに入れました。
行政法は行政書士試験の重要科目なので必ず復習しておきましょう。

 

【8月】
8月に入ると、いよいよ本試験も近づき、試験勉強も仕上げに向かいます。
この時期も模試を受けつつ、民法の復習をスケジュールに入れました。
民法も行政書士試験の重要な科目なのでしっかりと復習しましょう。

 

【9月】
この時期から総復習に移行していきます。
主には自分の苦手分野の復習をおこなっていきます。
模試のデータから自身の苦手科目を重点的に復習する時間をスケジュールに入れていきましょう。
また本試験まで2ヶ月となるこの時期からラストスパートをかけて勉強をしていきます。

 

【10月】
試験まで残り1ヶ月ほどです。
すべての科目に目を通して記憶の定着に努めます。
またこの時期にも模試を受けておきましょう。
模試は行政書士試験合格のための情報やエッセンスが取り入れられています。
またこの時期の模試は質の高い模試が多く実施されているので是非とも受けておきましょう。

 

【11月】
本試験直前期です。
基本的にやることは変わりません。
すべての科目の総復習をおこないます。
また模試の復習もやりましょう。
この時期には勉強のペースを落とし、体調管理に努めるという考えもあります。
しかし私はむしろペースを上げて勉強していました。
この時期は試験直前期ということもあり集中して勉強することができるので実力がぐんぐん伸びていきます。
この利点を逃す手はありません。
但し体調にはくれぐれも気をつけましょう。

 

以上が大まかな独学のためのスケジュールとなります。

 

これらはスケジュールの大きな流れなので、細かいところはさらに詰めていく必要があります。
例えば、復習。
人は忘れてしまう生き物なので常に復習していく必要があります。
上記のスケジュールに合わせて復習する時間も設けましょう。

 

また、1年間、勉強する時間がない(2月から勉強を開始したとか)という人は上記のスケジュールを圧縮して計画を立ててください。

 

1年間のスケジュールでもキツキツ

 

こうして見てみると意外と時間が足りないことがわかると思います。
いかに時間を上手く使い、効果的かつ効率的な勉強をしていくかがポイントとなります。
そのためにもスケジュールはなくてはならないものなのです。

 

 

スケジュールを立てる時の注意点

スケジュールを作成する際の注意点としては、細かく決め過ぎないことです。
よくあるのが完璧なスケジュールを作成することに固執してしまうことです。
それによりスケジュールを作成することで満足してしまい、実際にスケジュール通り勉強はしないという人がいます。
これでは本末転倒です。
スケジュールは、その通りに実行するから意味があるのです。

 

スケジュールは余裕を持たせる

 

スケジュール通りいかなくなると、折角、作ったスケジュールも次第に意味がなくなってしまいます。
スケジュールを実行しやすくするポイントは余裕を持たせることです。
窮屈なスケジュールは必ず破たんします。
人の日常は病気や怪我などイレギュラーなことも発生します。
また気分が乗らず勉強をサボってしまうこともあるでしょう。
そんなことも予想してスケジュールには空き(余裕)を作っておくと、そこでスケジュールの遅れをカバーすることができます。

 

 

まとめ

  • スケジューリングは全体を把握するうえで不可欠
  • 勉強する科目の順序を決めておく
  • スケジュールは余裕を持たせておく

スケジュールを立てておかないと、ダラダラと勉強してしまい、復習にまで手が回らなかったなんてことにもなりかねません。
特に独学の場合はスケジュール管理は自分でしなければならないので注意が必要です。
スケジュールに縛られすぎることはないですが、1年で合格したいなど期間を設定しているのなら、ある程度の目安は必要となるでしょう。




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