行政書士試験は独学で受験勉強する人も多いと思います。
独学の場合、費用もかからないですし気軽に勉強を開始することができます。
しかし独学は良いことばかりではありません。
今回は行政書士試験の独学のメリットとデメリットについて解説していきます。

 

 

独学のメリットは何なのか

 

独学の一番のメリットは費用がかからないという点でしょう。

 

予備校などは20〜30万円かかるものもありますし、通信講座も数万円します。

 

一方、市販のテキストや問題集はは2,000円前後ほどです。
なので気軽に始められるというのもメリットですね。
実際に勉強してみて自分には合わないと思って、やめたとしても損する費用は最小限に抑えられます。

 

 

独学のデメリットとは?

 

では次に独学のデメリットを見ていきましょう。

 

行政書士試験は時間をかけても合格できない

独学で勉強している人の中には、1年未満の合格を目指しているわけではなく2年以上かかっても良いと考えていて合格を急いでいない人もいるでしょう。
長いスパンで勉強して、いつか合格できればいいという風に。
しかし、行政書士試験は時間をかければ合格できるものではないと思います。
子供の頃とは違い、大人の場合、勉強しても忘れていくからです。
従って、本試験の時期にピークになるように勉強していく必要があるのです。
知識のピークを本試験の時期に持っていくには勉強時間も大事ですが、時間も限られているので何を勉強し何を勉強しないかという取捨選択が必要です。
独学ではこれを自分で判断していかなければなりませんが、行政書士試験のプロではない、いち受験生が判断していくのは困難でしょう。

 

 

意外とお金がかかる

独学で勉強しようと考えている人の多くは、独学は費用がかからないという理由から独学を選択すると思います。
しかし行政書士試験はテキスト1冊、問題集1冊で合格できるものではありません。
独学の費用は、安くても模試の費用も含めると30,000〜40,000円ほどかかります。
科目ごとにテキストや問題集を用意すると、もっと費用がかかります。
1年目の受験に失敗した場合、買い替えなければならないテキストなどもあります。
法改正があったり、試験委員や傾向に変更があるかもしれないからです。
模試も再度、受験するのでその分の費用もかかります。
つまり年数がかかればかかるほど費用も増えていくわけです。

 

また費用は教材だけではありません。
受験に失敗したら次の年も同じように勉強することになります。
その時間は合格していたら費やす必要のない時間です。
例えば、年間の勉強時間を500時間とすると、受験に失敗するたび、年間500時間を無駄に費やすことになります。
これを金額に換算すると、500時間×時給850円=425,000円。
年間425,000円分の時間を損したことになります。
独学は費用が安いことがメリットではありますが、合格する確率は予備校や通信講座を利用した場合より低くなると思われます。
とするとリスクを冒し独学で勉強するより、初めから予備校や通信講座を利用して短期間での合格を目指したほうが賢い選択とも言えます。

 

 

スケジュール管理が難しい

行政書士試験の範囲は広く勉強時間にも限りがあるので、その全てを勉強することは難しく効率も良くありません。
従って、範囲を絞り重要事項や出題率が高い箇所を重点的に勉強することが大事です。
科目によっても出題数が異なり、その範囲や分量も違います。
そのため出題数や出題率、範囲や分量など全体のバランスを見て、勉強範囲を限定し勉強時間のスケジュールを組んでいくことが合格を勝ち取るカギです。
予備校や通信講座ではスケジュール管理をおこなってくれたり、そのサポートをしてくれますが、独学の場合、こういった作業を自分でやらなければなりません。
しかし、それを一般の我々がやることはなかなか困難なことです。
ましてや、その広い試験範囲やどれほどの時間費やすことになるかなどを把握できていない初学者には難しい作業でしょう。

 

 

テキストの選択が難化している

テキストの選び方については他の記事でも述べていますが、様々あるテキストの中から自分に合うテキストを見つけるには書籍の中身を確認する必要があります。
そのためには種類が豊富にある大型書店に行く必要があるのですが、現在はネットの普及もあり大きな書店が減少しています。
そのような書店が近所にあれば良いのですが、今は書店が厳しい時代になったこともありショッピングモールや繁華街などに出向かないと大型書店はないでしょう。

 

また、行政書士試験のテキストや問題集は数多く出版されており、どれを使ったらいいのかわからないと思います。
ネットで情報を検索しても色々なサイトでおすすめのテキストや問題集が紹介されており、情報が溢れているので、益々なにが良いのかわからないでしょう。
そこで、ついつい人気のあるものや売れているものを適当に選んでしまうことがあります。

 

 

自分で勉強の質と効率を上げなければならない 

独学で勉強していく人は、自分で勉強の質と効率を上げていかなければなりません。
勉強の質を上げるとは、勉強の効果と効率を上げ自分に合う勉強法を見つけるために勉強の仕方を改善する、工夫するということです。

 

例えば
30分で5個の条文を覚える勉強をし、結果5個の条文を覚えた。
3時間で30個の条文を覚える勉強をし、結果25の条文を覚えた。

どちらが質の高い勉強でしょうか?

 

2年かけて200点の点数で合格。
1年かけて180点の点数で合格。

この場合、どちらが勉強の効率が良かったと言えるでしょうか?

 

独学は自分で勉強の質と効率を上げていかなければなりませんが、自分で勉強の質と効率を上げることができるのは受験勉強のノウハウを持っている人や受験勉強が得意な人などです。
そうでない人は試行錯誤しながら模索していかなければなりません。

 

予備校や通信講座では、長年の実績と経験から受験生が質の高い勉強を効率よく行えるような工夫がカリキュラムや教材にされています。
勉強方法や試験についてのアドバイスをしてくれたり、やる気を出させてくれるような工夫をして継続して勉強ができるようサポートもしてくれます。
独学の場合、こういった作業も全部自分でやらなければならず、こういった作業をすること自体がもう既に効率が悪いと言えます。
餅は餅屋という諺があります。
これは何事においても、それぞれの専門家にまかせるのが一番良いということのたとえです。
素人では専門家に到底かないません。
独学も良いのですが受験のことは受験のプロに頼るのが1番と言えるでしょう。

 

 

あと少し!その差が埋められない

独学でも160点くらい得点することは、それほど難しいものではないと思います。
しかし、独学で難しいのが、あとの20点を埋めることです。
その20点を埋めてくれるのが予備校や通信講座だとも言えます。
行政書士試験は登山のように歩き続ければ、いつか山頂に到達できるというものではありません。
サッカーやバスケットボールのように、限られた時間内にいかに多く得点して勝つかというスポーツに似ています。
練習で基礎や体力を身につけ、敵の分析をし、戦略を練り、試合当日にコンディションがピークになるよう調整します。
試合中は作戦を実行し、ペース配分を考え、多く得点できるようプレーします。
この、コンディションをピークに持っていくというのが行政書士試験においても大事です。
勉強しても、覚えたことは次第に忘れてしまいます。
子供の頃とは、違うので1度覚えたからもう安心というわけではありません。
勉強しても勉強しても、忘れていきます。
忘れてしまうので、試験当日に合格基準点に達する実力にもっていけるように調整するのです。
そのことに気付かずにいると、毎年160点前後の点数しか取れないでしょう。
だらだらと長期間勉強しても合格は望めません。
試験当日に合格基準点を超えられる実力にもっていけるように短期間で集中して勉強していくことをおすすめします。




独学がベストな選択なのか

 

 

独学は費用が安いというメリットがあります。
しかし、それは1発合格した場合で、短期間で合格できない場合、時間を無駄にするリスクもあります。
時間を費やしてしまうと結果として、その時間で生み出せるお金を無駄にすることにもなります。

 

人生には限りがあります。
私はそのことを身内の死から改めて学びました。
行政書士試験に合格するには、多くの勉強時間が必要となります。
ときには家族との時間やプライベートの時間を犠牲にすることもあります。
合格が長引けば勉強時間も増え、それだけ犠牲となる時間も増えてしまいます。
家族との時間やプライベートの時間は人生において、とても貴重なものです。
人生の貴重な時間を無駄に浪費して、家族やプライベートの時間を犠牲にするのは、非常に勿体無いです。
何を取り何を捨てるのかは、その人の判断となりますが、遠回りしないよう短期間での合格を目指していくのがベストなのではないかと思います。




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