行政書士試験において記述式は配点の高い重要な設問です。
記述式で得点出来ればそれだけ合格に大きく近づくでしょう。
しかし記述式を苦手とする受験生も多く、記述式を捨てるという選択肢もあるようです。
そこで今回は記述式を捨てても合格できるのかについて解説していきます。

 

 

行政書士試験における記述式問題とは

行政書士試験の記述式問題は例年通りであれば、1問20点で、行政法から1問、民法から2問、合計3問出題されます。
通常は40字程度で記述しますが、10から20文字程度の内容を2つ記載する問題も出題されました。
記述式の配点は20点×3問で60点です。
300点中の60点なので、全体の20%を占めます。
合格基準点である180点から見ると、33%ほどです。
このように記述式の配点は高く、記述式で多く得点することが行政書士試験合格への近道と言えるでしょう。

 

 

記述式が苦手な人は多い

上記のように記述式の配点は高いため、記述式で多く得点できれば合格へと近づきます。
しかし、記述式を苦手とする受験生は多く、なかなか得点できないのが現実です。

 

記述式の解き方は
@問われていることを正しく把握する
A記述の骨組みを作る
Bキーワードを導き出す
C40字にまとめる

概ね、この4段階になります。

 

まずは、問題文から問われていることを正しく把握します。
当たり前ですが問われていないことを答えても得点にはなりませんからね。

 

次に大まかに記述の骨組みを作ります。
【例】
〇〇が〇〇を相手に〇〇年以内に提起し、これを〇〇と呼ぶ。

 

骨組みを作ったら〇〇に当てはまるキーワードを導き出します。
通常、キーワードをそのまま当てはめると文章が長くなるので、最後に40字程度に文章をまとめます。
記述式が苦手という人はこの作業のうちBとCができないと思われます。

 

関連ページ⇒記述式の解き方と対策

 

 

記述式が0点でも合格はできるのか

それでは記述式を捨て、例え0点であっても合格はできるのでしょうか?
結論から言うと記述式を捨てても合格は可能です。
記述式に合格基準点や足切りなども存在しません。
記述式が0点でも択一式で行政書士試験研究センターの提示する合格基準点を満たせば合格です。

 

 

理想は記述式を除いて180点以上?

記述式の配点は1問20点で、3問で60点です。
記述式で得点できれば、合格へ大きく近づきます。
しかし、反対に得点できなければ合格の可能性が低くなってしまうでしょう。

 

また、記述式には部分点が存在しますが、この採点基準は公表されておらず、どのように採点されるかは未知数です。
行政書士試験は11月の第2日曜日におこなわれ、1月下旬に合格発表があるため、約2ヶ月半の期間があり、記述式の点数で合否が決まる状況だと、その間は居ても立っても居られない状態です。
従って、記述式に頼り過ぎないという考えもあり、記述式の点数を除いて180点以上あることが理想とも言われています。




記述式を捨てたらどうなる?

上記のように記述式の採点は不確定要素があるため、記述式に頼らないという選択肢もあります。
記述式を捨てた場合、記述式を除いて180点以上得点しなければなりません。
この場合、まず回避しなければならないのは一般知識の足切りです。
一般知識で40%、つまり24点以上得点しないと記述式は採点されず足切りとなり、その時点で不合格が確定します。
よって最優先すべきは一般知識で24点以上得点することです。
理想は28〜32点くらいは得点しておきたいところです。
次に法令科目は記述式を除いて択一式だけで150〜152点得点しなければなりません。
法令科目の配点は244点で、記述式を除くと184点です。
とすると、184点中、150〜152点得点しなければならないことになり、約80%以上は正解しなければなりません。

 

つまりは記述式を除いた法令科目を80%以上得点する必要があり、問題数で言うと8〜9問しか間違うことができないことになります。
この条件はかなり厳しいと言えます。

 

 

記述式は捨てるべきじゃない

記述式を捨てた場合、法令科目は80%以上得点しなければならず、その条件は厳しいと言えます。
そもそも法令科目で80%以上も得点できるなら、記述式にも対応できる学力はあるはずです。

 

記述式は条文や判例の基礎的なことを問われるため、択一式の学習がそのまま記述式の学習へと繋がります。
条文や判例の学習で得た知識を択一式でアウトプットするか記述式でアウトプットするかの違いとも言えます。
つまり択一式が解けるということは、記述式も解けるということです。
なので記述式を捨てて択一式で合格基準点まで得点するというのは矛盾していると言えるでしょう。

 

 

わからなくてもとりあえず何か書く!

 

本試験では、何が起こるかわかりません。
学習したことでも、キーワードが浮かばないこともあります。
どうしてもキーワードが浮かばなかった場合でも、記述式は捨てずに何かを書きましょう。
記述式では部分点を貰えます。
もしキーワードが浮かばなかったとしても何かしら記述することで部分点が貰える可能性があります。
その数点が合否を分ける結果にもなり得るため、諦めずに思いつくことを記述しましょう。




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