行政書士試験で意外と難しいのが一般知識の問題です。
というのも範囲が広く勉強しても得点するのが難しいからです。
一般知識問題を苦手とする受験生も多いと思います。
今回は行政書士試験の一般知識の難易度について解説していきます。
一般知識は40%以上得点しないと不合格
行政書士試験では法令科目と一般知識の問題に分かれます。
そして一般知識では40%以上得点しないと、その時点で不合格が確定してしまいます。
いわゆる足切りです。
行政書士試験の最難関と言えるのがこの一般知識と言っても過言ではありません。
実際、この一般知識で得点できずに不合格になってしまう受験生は多いです。
関連ページ ⇒一般知識の足切りと配点について
一般知識が難しい理由
行政書士試験の一般知識が難しい理由のひとつは範囲が広いことです。
行政書士試験研究センターが公開している一般知識の試験科目は「政治・経済・社会」「情報通信・個人情報保護」「文章理解」です。
この中でも政治・経済・社会は範囲が広く、政治・経済・社会に関するものであれば、どんな問題を出題しても構わないわけです。
勉強しても得点が伸びない
範囲が広いということは勉強しても、なかなか得点に結びつかないということになります。
時間をかけて勉強しても勉強した箇所が出題される確率はかなり少ないでしょう。
なので勉強の方法が難しいとも言えますし、勉強をどこまでするのかという判断も難しいです。
あまり時間をかけてしまうと他の勉強時間がなくなってしまうからです。
文章理解が難しい
文章理解の問題については得意不得意が分かれます。
得意な人は勉強しなくても得点できますが、不得意な人にとってはかなり苦労する科目です。
行政書士試験の文章理解問題は大きく分けて次の3つのパターンになります。
- 空欄補充(ア〜工のいずれかの文が入る。その組合せとして適当なものはどれか。)
- 並べ替え(ア〜オを並べ替えて作る場合、その順序として適当なものはどれか。)
- 要旨把握(本文の文章の趣旨に合っていないものの組合せはどれか。)
一般知識の難易度
一般知識の問題の難易度としてはそれほど高くありません。
基礎的な内容を問うものも多いです。
どんな問題が出題されたか、過去に出題された問題を掲載します。
平成29年度 問題47
各国の政治指導者に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
1 北朝鮮の最高指導者の金正恩(キム=ジョンウン)は、かつての最高指導者の金日成(キム=イルソン)の孫である。
2 アメリカのG.W.ブッシュ第43代大統領は、G.H.W.ブッシュ第41代大統領の孫である。
3 韓国大統領を罷免された朴槿恵(パク=クネ)は、かつての大統領である朴正煕(パク=チョンヒ)の孫である。
4 日本の安倍晋三首相は、かつての首相である吉田茂の孫である。
5 インドの首相を務めたインディラ=ガンディーは、「独立の父」マハトマ=ガンディーの孫である。
一般社団法人 行政書士試験研究センターHPより
https://gyosei-shiken.or.jp/
このように、特に勉強していなくても普段のニュースを見ていれば解けるような問題もあります。
また、組合せで問う問題もあるので全ての記述について知っている必要はなく、消去法である程度、正解を導くことも可能です。(次のア〜オの記述のうち、妥当なものの組合せはどれか、といったような問題)
平成29年度 問題55
日本の著作権に関する次のア〜オの記述のうち、妥当なものの組合せはどれか。
ア 裁判所の出す判決は、裁判官らによって書かれているが、その公共性の高さから著作権が認められていない。
イ 著作権法の目的は、権利者の保護、著作物の普及推進、国民経済の発展の三つとされている。
ウ 著作物に該当するかどうかは、創作性、表現性、財産性の三つから判断することとされている。
エ データベースは著作物ではないので著作権法の保護の対象とならない。
オ 原作を映画化したり脚色した作品も、原作とは別に著作権法上保護の対象となる。
一般社団法人 行政書士試験研究センターHPより
https://gyosei-shiken.or.jp/
このように解きやすい問題も多いのですが、それでも知識は必要となります。
当たり前ですが知っていることが多ければ多いほど得点できる可能性は高いのです。
なので広く浅く勉強していくことをおすすめします。
普段の生活から疑問に思ったことやわからないことは調べる癖をつけておくと良いでしょう。
関連ページ ⇒一般知識の攻略法
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