行政書士試験は過去問だけで受かるのか?
行政書士試験は過去問を繰り返すだけで合格すると言っている人もいます。
テキストではなく過去問を中心に勉強せよ、という意見もあります。
しかし本当のところはどうなのでしょうか。
行政書士試験において過去問だけで合格できるのか、解説していきます。
過去問だけでは受からない!?
行政書士試験に限らず、受験において過去問を勉強することは重要な勉強方法のひとつです。
「行政書士試験は過去問だけ繰り返し勉強すれば合格できる」という情報もあります。
皆さんも、そのような言葉を耳にしたことがあると思います。
しかし、私の経験から言うと、行政書士試験は過去問だけでは受かりません。
私も過去問を中心に勉強し、行政書士試験を受験しましたが、それだけでは合格することができませんでした。
何度か、行政書士試験を受験された方なら、なぜ過去問だけでは受からないということがわかると思います。
過去問だけで合格できるのは・・・
過去問を中心に勉強するというのは受験勉強において常識的な方法です。
従って行政書士試験でも過去問を中心に勉強する人は多くいます。
しかし行政書士試験は過去問だけで合格できる試験ではありません。
過去問だけで合格できるのは以下のようなケースだと思います。
出題パターンが決まっている試験
出題パターンが決まっている試験はテキストよりも過去問を中心に勉強した方が効率的です。
解き方がある程度、決まっているので知識よりも解き方を覚えてしまえばそれを組み合わせたり、応用して解くことが出来ます。
試験勉強が得意な人や基礎知識がある人
試験勉強が得意な人は試験を攻略するための術を身につけています。
そのため過去問だけでも、そこから知識と解き方を吸収し合格してしまう人もいます。
また基礎知識がある人はその知識をもとにアウトプットする訓練をすれば良いので、過去問だけでも十分合格する可能性はあります。
なぜ過去問だけでは受からないのか
では何故、行政書士試験は過去問だけでは受からないのかというと、大きな原因は過去問と同じ問題は出題されないことです。
つまり出題パターンが決まっていないからです。
似たような問題が出題されることはありますが、全く同じ問題は出題されません。
ここをきちんと理解していないと、過去問をせっかく勉強しても効果が半減してしまいます。
行政書士試験の合格率は約9%前後ですが、もし過去問だけで合格できるなら合格率はもっと高いはずです。
過去問を繰り返し勉強している人で多いのが、その問題や答えを覚えてしまう人です。
つまり出題パターンを覚えて試験に対応しようとしているのです。
行政書士試験の過去問の勉強で怖いのが、ここです。
何度も繰り返していると、そのうち問題や解答を覚えてしまって、反射的に答えれるようになります。
すると、勉強しているような錯覚に陥ります。
このような勉強は、同じような問題がワンパターンで出題される試験には有効的です。
しかし、アレンジされた問題には対処できません。
過去問の勉強方法を間違えている
過去問の勉強だけでは受かりません。
しかし、過去問は行政書士試験の合格の為には必要な勉強のひとつです。
多くの人は過去問の勉強方法を間違っている可能性が高いです。
行政書士試験は過去問と同じ問題は出題されませんが、似たような問題は出題されることはあります。
また、過去と同じ条文や判例を使った問題なども出題されます。
しかし、一見同じでも、問われている箇所が違ったり、視点を変えた設問になっていたりします。
過去問を繰り返し勉強しているのに受からない人の共通点は、ワンパターンで覚えてしまい、問い方が違ったり、言葉が変化していると、たちまち対応できなくなってしまうというところです。
それは過去問の勉強が、同じ問題を繰り返すことで、同じような問題には反射的に解答できるようワンパターンで訓練してしまっているからです。
簡単な例で言うと1+1=2という問題を繰り返して勉強しても1×2や4÷2、3−□=1という問題には対処できないというイメージです。
答えは同じ2で、問われている答えは一緒です。
行政書士試験はワンパターンにならないよう手を変え品を変え、色々な方法で問題を作ってきます。
なのでワンパターンではなく色々な解き方を知らなければ解けません。
過去問の勉強で大事なのはワンパターンな解き方を覚えるのではなく、様々な角度からでも解けるよう訓練することです。
つまり、なぜ、そうなるのかという根拠が大事なのです。
根拠や理由を明確にできれば、問い方が変化しても対応することができます。
インプット不足
勉強方法には大きく分けて2つあります。
それはインプットとアウトプットです。
簡単に言うと、インプットは知識を詰め込むこと、アウトプットはその知識を引き出せるようになることです。
テキストの勉強はそこそこにして過去問にすぐ取り掛かる人も多くいます。
これはある程度、試験勉強の経験がある人に多いパターンです。
しかし、これで失敗する人もいます。
上記でも述べましたが試験には出題パターンが決まっているものもあります。
こういった試験は過去問を中心に勉強したほうが良いです。
しかし、行政書士試験は出題パターンが決まっていません。
なので、どのような問い方でも対処できるように、まずはテキストを中心にインプットし、基礎を固める必要があります。
インプットしてアウトプットする
基本的にはこの繰り返しです。
しかし、効率よく試験に合格しようとするあまり、インプットを疎かにしてアウトプット中心に勉強しようとすると小手先だけのアウトプットになってしまう危険性があります。
インプットとアウトプットは両輪です。
バランスよく、どちらもこなしていく必要があります。
テキストを読みインプット、過去問でアウトプット、そしてまたテキストでインプットする。
少し面倒ですが、この地道な繰り返しが一番大事です。
過去問はアウトプットのためにある
過去問の勉強は、インプットの側面とアウトプットの側面と両方ありますが基本的にアウトプットのために行います。
しかし、インプットを疎かにして過去問を始めるとアウトプットではなく、インプットになってしまいます。
知らない、解けない、分からない、そんな問題ばかりなので解説ばかり読んでインプットになってしまうのです。
過去問をインプットに重心を置いてしまうと、ワンパターンの丸暗記になってしまいがちです。
その問題と同じ問題なら解けるが、形を変えられると解けないという状況です。
なので今、自分が持っている知識でどれだけ過去問が解けるかというアウトプットに重心を置いて、過去問の勉強をすることをおすすめします。
もし、過去問が全く分からないという人はインプットが足りていません。
過去問の勉強を進めるより、もう一度、テキストや判例集を中心にインプットし基礎問題集などで勉強した方が良いでしょう。
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