行政書士試験において過去問は大事な勉強ツールのひとつです。
そこで問題となるのが何年分やればいいのか?ということ。
行政書士試験は歴史も古く、昭和から試験が続いています。
古い過去問もやったほうがいいのか。それとも最近の過去問だけでいいのか。
ここで悩む人は多いと思います。
というわけで今回は過去問を何年分やればいいのかというテーマで解説していきます。

 

 

過去問は繰り返した方がいいのか

まず行政書士試験の過去問は何度も繰り返し勉強すべきなのか、それとも1年分は1回だけで良いのか、ということで過去問のやり方を迷うことはありませんか?
通常は何回も繰り返し勉強するほうが良いような気がしますね。

 

しかし行政書士試験においては、この意見が割れています。

 

 

過去問を繰り返し勉強する派

まずは過去問を繰り返し勉強する派の意見から見ていきましょう。

 

「得意な分野や苦手な分野を知るツールとなること。」
「そのままの出題は多くないが趣旨や論点が似た問題は出題されていること。」
「繰り返し勉強することで基礎力が身に付くこと。」

 

 

過去問を繰り返し勉強しない派

1年分は1回しかやらないという意見もあります。

 

その理由としては、
「行政書士試験はワンパターンな過去問中心の出題傾向ではない」
「過去問をいくら解いても試験研究はできず、それが本試験に活かせない」

 

例えば、
憲法からはこの分野。
その分野からなら、この問題。
といったパターンがないのです。

 

もうひとつの理由は
「問題演習としては量が少ない」ということです。
行政書士試験の民法は択一と記述を入れて11問ほどです。
単純に計算すると10年分の過去問を解いても110問です。
民法は条文だけで1,000条ほどあるので、条文だけ見ても圧倒的に問題数が足りません。

 

また「出題されていない分野も多く残されている」という理由もあります。
行政書士試験の範囲はかなり広いため、まだまだ出題されていない分野が多くあるのです。
そのため、現在の過去問は行政書士試験の出題範囲の一部分ということになります。
そこを繰り返し勉強しても意味はないという意見もあるのです。

 

 

結局はどっち?

では、結局のところ過去問は繰り返し勉強するべきなのか、しないべきなのか。
どちらの意見が正しいのか?

 

私の経験と考えでは、どちらも正しく、どちらも間違いではありません。
行政書士試験は過去問だけでは演習量が足りないので合格は難しいでしょう。
また、試験内容も過去問とは違う形で出題されることが多いので、過去問から出題傾向を読み取るのも難しいです。
行政書士試験の経験者はわかると思いますが、過去問では正解できても本試験では歯が立たないということもあり得ます。
なので過去問だけに頼るのは危険です。

 

では過去問は繰り返し解かなくていいのかというと、そうとも言い切れません。
その理由は、確かに過去問からそのままの出題は多くないですが、趣旨や論点が似た問題は出題されているからです。
択一で出題された問題が記述で出題されたり、択一の選択肢に掲載されるということもあります。

 

これらの意見を要約すると、過去問は頻出問題や重要な箇所を中心に勉強し、ある程度繰り返し勉強するということになります。
繰り返す回数は3回程度で十分だと思います。
3回目でも間違えた問題は、その後も繰り返し勉強しましょう。
しかし、それだけでは演習量が足りませんので、オリジナル問題が掲載されている問題集などを用意して勉強するのがベストです。

 

一問一答式出るとこ千問ノック

 

 

「一問一答式出るとこ千問ノック」は過去問ではなくオリジナル問題の一問一答式問題集です。過去問をやり尽くしたという人や過去問だけでは物足りないという人におすすめの問題集です。オリジナル問題ですが、基本テキストと連動しているので、解説を読んでも理解できない部分についてはテキストで確認することができます。




何年分やればいいの

 

 

では、何年分の過去問をやればいいのか?
最近の試験の傾向から考慮すると、最低でも5年。
出来れば10年ほどやると良いでしょう。

 

 

5年分の過去問

5年分の過去問だと、演習量としては少ないです。
しかし、難易度や傾向としては直近のものが本試験と似たものになる可能性が高いです。
従って、最低でも5年分は勉強しておきましょう。

 

 

出来れば10年分の過去問を

行政書士試験においては色々な問題に触れておくことも大事です。
どこから似たような問題が出題されるか分からないからです。
なので、できれば10年分の過去問を勉強しておくと、より合格に近づくでしょう。
法令科目は46問が出題されるので10年分でも460問。
これを3回解くと、1,380問。
1日、3〜4問ずつ解けば1年で解くことができる問題数です。
実際には頻出問題を中心に解いていくので、これより少ない問題数となるでしょう。

 

 

いつからの過去問をやればいいのか

次に、いつの過去問からやればいいのか、という点について解説していきます。
行政書士試験は平成18年度から新制度に移行しました。
従って、過去問をやるなら新制度に移行した平成18年度からの過去問が良いでしょう。
それ以前の過去問が全く無駄とは言いませんが、法改正もあり傾向が変化しているので注意してください。
また、昔の過去問を入手するのも困難だと思います。

 

 

過去問だけなら無料で勉強できる

過去問とその正解だけなら行政書士試験研究センターのHPから閲覧することができます。
ただし、試験研究センターの解答には解説は掲載されていません。
行政書士試験研究センター(過去問ページ)

 

 

また合格道場というサイトでも無料で過去問を勉強することができます。
合格道場の過去問は詳しい解説も掲載してあるので、おすすめです。
かなり古い過去問も見ることができます。
市販の過去問題集や教材の過去問を勉強するときに合格道場の解説も合わせて読んでおくと理解がより深まると思います。
合格道場(過去問ページ)




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