時代の流れとともに職業のあり方も変化していきます。
行政書士の今後はどうなっていくのか。
将来性のある職業なのか。
これから行政書士を目指す方や開業を考えている方は気になるところだと思います。
今回は行政書士の今後の未来と将来性について検討していきます。

 

 

 

 

行政書士の現状

 

 

行政書士の数は増えている?

 

登録者数

46,458名(平成28年12月末日)
47,129名(平成29年12月末日)

 

法人事務所数

620(平成28年12月末日)
730(平成29年12月末日)

 

上記のように行政書士の登録者数は平成28〜29年の間に671人、法人の数は110増加しています。
今後も増加していくは未知数ですが、恐らくは暫くの間、増加していくと思われます。

 

 

仕事は減っている?

 

行政書士の仕事が減っているという意見があります。
行政書士の主な業務は官公署に提出する書類の作成やその提出です。
仕事が減ってきていると言われるのは、昔とは違い、手続きを自分で行う人が増えてきたことが考えられます。
インターネットが普及したことで手軽に情報を入手できるようになったことが理由としてあるでしょう。
また行政側もサービス向上を意識し改革をおこなったため、手続きが簡素化されたり職員の対応も良くなったこともあり敷居が低くなったことも、自分で手続きを行う人が増えてきた理由として考えられます。

 

しかし、仕事や依頼の増減に関しては詳細なデータを見つけることができませんでした。
従って、客観的データから行政書士の仕事が減っているとは言い切れない状態です。
また新たな業務も生まれています。
法改正や時代の流れとともに需要は変化していきます。
需要がなくなる業務もあれば、新たに生まれる需要もあります。
但し、全体的に見れば仕事は将来的に減少していくのではないか、と思っています。

 

 

競争は激化している?

 

行政書士の仕事が今後、減少していくと思われる理由として競争の激化があります。
上記でも触れましたが、行政書士の登録数は増加しています。
数が増えれば必然的に競争は激しくなり、ひとりの行政書士が受任できる数も減少します。
また行政書士だけでなく、弁護士の数も増えていると言われています。
士業は法律で業務が定められており、職域が保護されています。
そのため士業は本来、業務が被ることがないので他士業との競争はないように思えます。
しかし実際には遺言や相続、金銭債務など他士業が参入し競合している分野が存在します。
厳密には、できる範囲が異なるので、その場合は対応可能な士業に依頼することになりますが、競合する分野が存在することに変わりはありません。

 

 

 

 

今後の日本はどうなる?

 

 

日本の最大の問題は少子化とそれに伴う社会保障サービスの財源と言えます。
日本の出生率は2015年では1.46と言われています。
この数字では人口減少を食い止めることができません。
将来的に総人口が減少することは目に見えています。
それにもかかわらず、平均寿命は伸びつづけているため年金や医療費など社会保障の費用は増加する一方です。
とすると、今後はどうしても税金を上げ、社会保障費は下げざるを得ないでしょう。
年金受給額は減額され、受給年齢もさらに引き上げられる可能性があります。
医療費負担率も増加し、消費税などの税金も増加していくことが考えられます。

 

また人口減少は労働人口の減少も意味します。
そこで考えられるのは、定年退職の年齢の引き上げです。
定年退職の年齢を引き上げることで労働人口と税収を確保します。
さらに、定年の年齢を引き上げれば年金の受給年齢も引き上げることができます。

 

また、労働者を確保しにくくなることとコスト削減のため、今後は産業のロボット化が進むと考えられます。
そのため、単純作業はすべてロボットが行う時代がやってくるでしょう。
そして、これからの日本の企業は内需が減少していくため、さらに海外進出を展開していくと思われます。
とすると、海外進出に対応するため日本人ではなく外国人の採用が増加していくと考えられます。




行政書士の今後

 

それでは日本の将来の変化に伴い、行政書士という職業はどう変化していくのでしょうか。

 

財政の圧迫により、今後、行政サービスは低下していくことが予想されます。
人員の削減など行政サービスが低下すると、その分の負担は国民が負うこととなります。
とすると行政と国民を繋ぐ行政書士の役割は重要になるようにも見えます。
しかし、そこをマンパワーで解決するのではなく、将来的にはロボット化、AI化によって解決していくであろうと思われます。
申請手続きなども窓口でおこなうのではなく、インターネットを利用して行うのが主流となっていくでしょう。
窓口業務も対面ではなくロボット化などで申請者が自ら機械を使用して行うようになっていくと思います。
アメリカの弁護士業界ではAIを導入し、パラリーガルが行うような仕事をさせているという話もあります。

 

このように申請手続きは簡素化されていくと思いますが、では、行政書士の仕事はそれでなくなるのか、将来性がないのかというとそうとも言えません。
手続きの簡素化の流れは既に存在しています。
インターネットが普及していない時期は情報も少なく自分で申請手続きをするのも一苦労でした。
そのため、行政書士の役割は大きかったと思います。
今ではインターネットが普及し、情報も溢れています。
行政サービスは向上し、聞けば色々と教えてくれます。
自分で申請手続きしようと思えばできるわけです。
しかし、それでも行政書士への依頼はなくなってはいません。
何故か?
それは面倒だからです。
いくら行政サービスが向上し、情報があるとしても、結局は自分でやらなければなりません。
行政のホームページなどから情報を得て、調べ、書類を作成し申請する
この作業が面倒だから依頼するという側面があるのです。
従って、行政書士はサービス業とも言えます。
顧客が面倒なこと、できないことを代わりに行い対価を頂く
これからの行政書士はサービス業という意識を強く持つ必要があるでしょう。

 

 

 

 

求められる人材へ

 

これからの行政書士は求められる人材にならなければなりません。
○○さんだからお願いする、こういう存在になる必要があります。
そのような存在になる方法として考えられるのは、まず、専門特化することです。
業務を絞り専門特化することで、〇〇ならこの人だという評判が立ち、集客しやすくなります。
また、人間としての魅力や一緒に仕事をしたいと思わせる力も必要です。
顧客のメリットとなる提案ができるかどうか、といったところも重要でしょう。
時代の流れに対応していく力も必要です。
民泊やドローン許可など新しい業務が生まれ、法改正や時代の流れとともに業務も変化していきます。
そういった情報を敏感に仕入れていくことも求められるでしょう。

 

恐らく、今後も行政書士という職業は厳しい状況に置かれると思います。
しかし、それは行政書士に限ったことではありません。
厳しい状況だからこそ、新しいサービスが生まれ、より良い社会となっていきます。
どんなに良い職業だと言われていても、それがこの先もずっと続くとは限りません。
大切なのは、将来性ではなく、変化に対応していくことです。



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